椎間板ヘルニア
椎間板に変性が生じ、その内容物が脊柱管内に突出することにより脊髄を傷害し、痛みや麻痺などの神経症状を引き起こす疾患です。
一般的に手術が適用されるのは、進行性または重度の脊髄障害が認められるグレード3から5の症例です。今回の症例はグレード1から2ですが、内科療法の中止により背部痛などの症状の再発が繰り返されていたため、手術が適用されました。
本症例は第12胸椎から第1腰椎に圧迫が認められ、片側椎弓切除術を実施し脊髄の圧迫を解除しました。
手術による炎症の影響で一時的に神経反射は低下しましたが、術後2から3週目にはほぼ元通りの歩行が可能となり、疼痛も認められなくなりました。